2007年09月17日

Posted by art of tida
at 17:12
Comments(4)

愛しゃ宮古島・宮古ひと

おばあちゃん

毎朝、わたしが店のシャッターを開けるとき
おばぁちゃんはすでに定位置で店番してて、

「はい、きょうもがんばりなさいねー」
手を振ってくれる。

常連さんはもちろん、何十年ぶりに訪ねてくるお客さんの顔も
ちゃーんと覚えていて、
買い物代金はいつも暗算、たまには「おまけ(値引き)」まで。

毎日、新聞を隅からすみまで読んでいるので、
わたしが載ったときは、いつも一番に見つけてくれ、
誰よりも喜んでくれる。

「あんたはがんばってえらいねー。
おばさんみたいに、うんと儲けなさいよー」

毎日、お店を開けるのが楽しみでしょうがないという
お隣り、伊志嶺商店の店主、文おばあちゃんは
御歳103歳。
同じ辰年生まれの私とは、ちょうど(大きな)ひとまわり(60歳)違い^^;

100歳以上の高齢者が全国で3万人を超えたらしいけれど、
「現役」仕事をしているなんて人は、そうそういないはず。

おばあちゃん

「敬老の日の記念に、お写真撮らせてねー」

と頼んだら、しゃんと店主のポーズ。

大先輩、どうかこれからもがんじゅう(元気)で、
この頼りない店子を叱咤激励してくださいね。

ところで常々思っていたのだけど、敬老の日なので
【追記】
お年寄りにまつわる沖縄的誤解について


誤解1)沖縄の年寄りは、誰でも「おばぁ」?

ではありません。(少なくとも私の知る限り)

例えば、
島内部落(郊外の集落)に済む農家の友達は、
自分の母親(50代)を、小学生の息子が呼ぶのと同じように
親しみを込めて「おばぁっ」と呼びます。

この伊志嶺家は商家なので、
子どもたち(60-70代)や孫たち(ほとんど島外在住)も
「おばぁちゃん」と呼びます。


先日NHKの歌番組で宮古出身の下地勇さんが歌ったとき、
おそらく宮古島の視聴率は異常に高く、
しかもそのほとんどが彼の
「おばぁ・・・」の呼びかけに涙したと思われます。

が、それほど親しくない間柄、ましてや赤の他人に、
「おばぁ」と呼ばれたら違和感のある人も実際はいるんじゃないかな。



誤解2)沖縄には元気なお年寄りが多い?

とも限りません。

医療現場にいる人に聞いたことがあるし、
最近読んだ本でも確認したのですが、
数字的には沖縄は「長寿番付」でダントツ1位ですが、
実は病院や施設に入っている人の割合が他県よりも高い
というのが実態。

逆に言えば、
フツーに暮らせる「元気な高齢者しかオモテに出ていない(見えない)」から
みんながんじゅうに見えているだけかもしれません。









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この記事へのコメント

103歳で現役!
カッコイイ女性ですね☆
背筋もしゃんとして素敵です。

うーん、私も見習わなければ・・・

追記読みました。毎度、勉強になる記事ありがとうございます。

おじぃ、おばぁと呼ぶのが苦手で・・・

でも、そう呼ばないのもこちらの方に対しては違和感あって失礼なのかしらと、悶々としておりました。

今回、記事読めてよかったです☆

Posted by 天花 at 2007年09月17日 17:58

スゴイ!
伊志嶺のおばぁ!!!

尊敬します!!!!

バンザイ!!!!

Posted by 琉球弧風来坊・風人 at 2007年09月17日 23:47

★天花さん

帳場(?)に座っている姿が
彼女の歩んできた人生をちゃんと語っているなぁと。

われわれも、かくありたいですなぁ

Posted by ゆり@宮古島 at 2007年09月20日 19:34

★風人さん

生きているだけでもスゴイって思うけど、
毎日休まず、仕事しているんだから!
尊敬してしまいますよね

Posted by ゆり@宮古島 at 2007年09月20日 19:35
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